18日（金）， KSプロジェクト「総合フィールド演習」大阪巡検旅行の最終日は，中之島周辺から大川沿いを散策しました．大川の流れを体感しながら，その水運の良さを物語る蔵屋敷跡などの史跡を巡りました．ニューヨークのマンハッタン島や，タイのアユタヤなどとも比べながら，忘れがちな水運が人間のくらしや社会をつくってきたことをかんがえるきっかけにしてもらえたらいいなと思います．途中，休憩も取りながら，中之島を東へ歩き，中之島図書館や中央公会堂などの建築物や歴史を見ました．最後は，難波橋まで歩ききって，昼食・休憩したり，新大阪駅でお土産を買ったりしてから帰路につきました．全体として，欲張らずにゆとりをもって，フィールドワークができたのではないでしょうか．

土佐堀川です．大阪は「水の都」と言われますが，その水運を支えた大川（＝淀川）からスタート.

淀屋の屋敷跡．淀川の築堤工事を請負って財を成し，巨万の富を築いた．

肥後橋．「水の都」を歩きます．途中で地学部の生徒が，堂島川で電気伝導度を測り始めました．河口付近は，感潮河川になっていて，海水の影響が出ることもあります．そんなことも水運が盛んで，井戸を使っていた時代は重要な要素でした．生徒からの積極的な行動が嬉しいです．

渡辺橋南詰より大川の流れを見る．大川を挟んで大阪の中心部が一望できました．この渡辺橋は，淀川の港を根拠地にした「渡辺党」（武装水運集団）にちなみ，全国の渡辺姓の由来となった場所だそうです．

中津藩蔵屋敷跡と福沢諭吉（1834～1901）生誕の地です．水運を利用して，この辺りでは中津藩だけでなく，全国の藩が蔵屋敷を建てていました．

暑さと疲れ，お腹のすき具合を見て，うどん屋さんで休憩＆昼ご飯．臨機応変に行いました．

中之島図書館．大阪を根拠地とする，住友（銅精錬を本業とした泉屋）の寄付で建てられた「民都」大阪の象徴の一つです.

大阪市中央公会堂．東京駅を設計した辰野金吾の設計．白と赤のレンガが印象的．「大大阪」の象徴の一つ．産業や商業でもうけた「もとで」を世の為，人の為に出す，自分ファーストでないところが今こそ求められる．

歩いていて偶然見つけた，全身麻酔薬「通仙散」を作って，世界で初めて全身麻酔による乳がん摘出手術を行った華岡清洲（1760～1835）の碑．彼も大阪の地で医学を発展させ，広めた人物です．

難波橋（なにわばし）．阿吽のライオン像が有名ですが，ちょうど中之島の先端部にかかっています．